APOGEE@代官山UNIT

cafela2007-05-17

僕が去年気に入った唯一の邦楽バンド、APOGEE主催のイベントがあるということで、運動不足解消を兼ねて代官山までチャリをすっ飛ばしてきた。


彼らの音楽との出会いは、去年夏に開催された伝説の(!)UDO MUSIC FESTIVAL。セカンド・ステージからメイン・ステージへ向かっている途中、客のいない(パッと見、10人以下の)小さなステージから僕好みの和音が聞こえてきた。まぁ、その時はPUSSYCAT DOLLSのことで頭がいっぱいだったから(笑)、いい感じの音だな、と思いながらもすぐにその場を離れてしまったんだけど、後でタイムテーブルと照らし合わせて知ったのがアポジーというバンド名。そして、その時点で出ていた2枚のシングルを聞いてそのクオリティにちょっと驚いた。こいつら凄いかも、と。


最初の印象は“キリンジ meets ACIDMAN”といった感じ。でも、11月に出たファースト・アルバムを聴いて、これこそ今までになかったタイプのバンドだと思った。ポイントは、捻くれたソングライティングと、シンセサイザーをフィーチャーしたスマートなロック・サウンドの融合、さりげなく取り込まれたブラック・ミュージックのテイスト、聴いていても恥ずかしくならない日本語詞、といった辺り。なにより独特のコード感と洗練されたリズムが、本当にキモチイイんだわ。かと言って、サウンドがすべての音楽ではなく、ちゃんとポップスとして魅力的な作りになっている。


で、この日、ようやく彼らのライブをちゃんと観る機会に恵まれたわけなんだけど、これが期待通りのパフォーマンスだった。まず演奏は文句なし! 特にタイトなドラムとベースが素晴らしくて、そこらのロック・バンドとは比べものにならない。そしてヴォーカルもいい。最近の日本にはムリヤリ声を絞り出すシンガーが多いけど、やっぱヴォーカリストは地声の良さが最重要だよなぁ、なんて改めて実感した。あと、CDで聞くと「いかにもシンセ!」という感じのキーボードが少し気になる曲もあるんだけど、不思議とライブで聞くとあまり気にならない。4人(+サポート1人)のメンバーがステージに立った時のキャラ立ちも面白いと思うし、今後が本当に楽しみだ。