Beautiful World / Take That

cafela2007-01-28

本国イギリスで凄まじい成功を収めているテイク・ザットの再結成アルバム。再結成ツアーの大成功があったとは言え、ここまで売れるとは思ってなかった人は多いかも知れない。でも、これがなかなかよく出来たアルバムなのだ。さすがに10年ぶりということで、かつてのようなキラキラ感は控えめ。でも、写真を見ても分かるように4人とも大人というかオッサン寸前なわけだけし、アダルト路線にシフトするのは必然。全編に溢れる美メロ+飾り立てないアコースティック・サウンドは今の時代にピッタリで、おそらく最近の男性シンガーソングライター・ブームを意識しているんだろう。そう言えば、1stシングルの「Patience」なんて、ジェイムス・ブラントの「High」にメロディー・ラインも音もよく似ている。


かと言ってボーイズ・グループっぽさがないかと言えばそんなこともない。特にリーダーのゲイリー・バーロウ以外が歌う曲にはどこか砂糖菓子的な甘さが漂っていて、それが個人的には若干引っかかる。原因は歌唱力のなさ。はっきり言ってしまえば「全曲、ゲイリーが歌えばいいのに」ってことなんだけど、アイドル・グループとしてそれはあり得ないから難しいね。もし、今回不在のロビー・ウィリアムスが参加してゲイリーとリード・ヴォーカルを分け合ってくれたらもっと華のあるアルバムになったのに!なんて妄想してしまう。ただ、このアルバムで歌うロビーを想像すると、どうにも窮屈そうなイメージしか浮かばないんだけど・・・。結局、昔も今もテイク・ザットはゲイリーのグループなんだね。