Segundo / Maria Rita

cafela2005-10-31

エリス・レジーナの娘、マリタ・ヒタのセカンド・アルバム。
個人的には、前作より断然好きで最近よく聴いてる。


デビューアルバムも随分とシンプルな構成、
しかもほぼスタジオ・ライブでのレコーディングということで驚いたけど、
今回の演奏陣も、ほぼ全編、ピアノ、ドラム、ベースのトリオだけのシンプルさ。
でも、前作にあったMPB独特のアクみたいなものが少なくなって、
メチャメチャ聴きやすくなったと思う。


ブラジル的なメロディ構成は残しつつ、よりジャズの要素が強くなっていて、
ポルトガル語で歌われているということ以外は、
最近多いジャズ・テイストの女性ヴォーカル作品に近づいたとも言える。
まあ、そんな中でもトップクラスの高品質だというのは間違いない。
演奏も歌も非の打ち所がない逸品ですな。


ちなみに、本人のヴォーカル以外に耳に残ってしょうがないのが、
シンプルな構成の中、やたら派手に鳴り響いているスネア・ドラム。
今時のドラム・サウンドではないんだけど、これはこれで面白いね。


それにしても、前作の時にも思ったことだけど、
マイナーな洋楽を精力的に日本で紹介しているインディーズ・レーベルの頑張りとは対照的に、
本国ではメジャーから出ているこの強力な話題作が日本リリースされないってのは、
どうしても納得いかない。
それも日本で受けないような作品ならともかく、このアルバムはそうじゃない。
実際、ワールド・ミュージックとしては、比較的売れているはずだ。


会社的に体力落ちてるのはわかりますが、なんとかならないんでしょうかね?>WMJさん