TRAUMA / DJ QUIK
いやあ、今回も最高!
NATE DOGG、THE GAME、CHINGY、WYCLEF JEAN、T.I.、
LUDACRIS、JODECI(再結成!)といつになく豪華なゲスト陣を見て、
「こりゃバラエティに富んだ内容かな?」と思っていたら、
全編ミディアム・テンポのファンク・トラックのみで構成された
最強のファンク・アルバムだった。
特に同じようなグルーヴの連続で畳みかける7曲目までの流れは中毒性たっぷり。
スマートかつ粘っこいビートの連続に何度も繰り返して聴いてしまう。
1曲だけ聴いた時にはあまりピンと来なかった先行シングルの「Fandango」も
この流れで聴くとメチャメチャ格好いい。
豪華なゲストも完全にクイックの世界にハマっていて、
出しゃばらずに良い感じのアクセントになってる。
それにしても、この人の作るサウンドは相変わらずクオリティが高い。
もうメジャーから出そうがインディだろうが全然関係ないよね。
このアルバムと一緒にNB RIDAZのベスト盤を買ってきたんだけど、
あまりの音(とラップ)の落差にNB RIDAZの方はあまり回っていない。
これだけの高品質なアルバムを聴いちゃうと、
もうメロウなだけのヒップホップは聴けなくなるかも、と思ってしまう。
(まあ、実際にはまだまだ聴けちゃうわけだけど)。
個人的なベスト・トラックは、
"これぞDJ QUIK!"というビートのメロウ・チューン「Pacific Coast Remix」
(「Pitch In A Party」とか、TONY TONI TONEの「Let's Get Down」みたいなグルーヴ。
フィーチャリングはリュダクリス)。
あと、ネイト・ドッグをフィーチャーした5曲目の「Black Mercedes」も好み。
ちなみに、2曲目(実質1曲目)が「Intro For Roger」というタイトルだったので、
「こりゃ、トーク・ボックス使いまくりか?」と期待してたら、
実際には少し短めのファンク・トラック。
JODECIが参加した12曲目「Quikstrumental(Quik's Groove 7)」はインストかと思ったら、
これは普通にラップと歌の掛け合いだった(もちろん心躍る出来映え!)。
前作に入ってたような極上のスロウ・ジャムがないのは残念だけど、
今年聴いたヒップホップ・アルバムの中でも1,2を争うお気に入り。
やっぱりこの人は期待を裏切らない!
あとは、WARREN Gの新譜が楽しみだ。