ルーサー・ヴァンドロス死去に思う

cafela2005-07-06

回復しているというニュースがあっただけに残念でならない。
「Dance With My Father」が
グラミーの<Song Of The Tear>を獲った時は、
本当に嬉しかったのに・・・。


全アルバムを熱心に聴き込むほどのファンではなかったけど、
いつの間にかほとんどのアルバムを持ってるし、
好きな曲もたくさんあった。


最初にルーサーを知ったのは、
ブラック・ミュージックと言えば、
E,W & Fとシェリル・リンぐらいしか知らなかった頃、
ラジオで聴いた「She's A Super Lady」。
歌がどうのこうのじゃなくて、
まずは「このベース、格好良すぎ!」と思って、ベスト盤を買ったのを覚えている。
AORの流れから入ったので、当時は「Never Too Much」や「Sugar & Spice」のような
生音ダンス・クラシック路線の曲が好きだった。


プチ・ルーサー特集の原稿を書くためもあって、
ここ数日いろいろと聴き返してみたんだけど、
今、ルーサーのアルバムで一番好きなのは、2001年の『Luther Vandross』。
彼が"ブラコン"から脱却して、
90年代以降のR&Bと一番上手く折り合いをつけたアルバムがこれだと思う。


曲単位だと、95年のベスト盤に新曲として入っていた「The Thrill I'm In」。
ミディアム・テンポでキーボードの音がキラキラしている
ジャム&ルイス作品の中でも一番好きな路線のサウンド
彼の歌はあまりにも安定感がありすぎて、
女々しい曲を聴いてもさほど切なくならないんだけど、この曲は本当にグッとくる。
あと、今は「A House Is Not A Home」と「Superstar」がメチャメチャ切ない。


今制作されているルーサーのトリビュートは、
ジャム&ルイスのプロデュースらしいからそれも楽しみだ。
おそらくグラミー賞とか獲りまくるんだろうけど、それもいいと思う。

一応、音楽関連のはずなのに、周りにはマトモにR&Bが好きな人も、
「ルーサー死んじゃったね・・・」と語れる人もいない。
70年代のニューソウルは好きだという人はゴロゴロしてるのにね。
なんか虚しくなってきた・・・R.I.P.