長文です。東京JAZZ報告その1(9/19日曜日 昼の部)

cafela2004-09-20

行ってきました。東京JAZZ@東京ビッグサイト
12時に新潟で仕事を終えると、すぐに新幹線に飛び乗って東京へ。
13:30分開演だから2時間ぐらいは観られないんだけど、
お目当ては昼の部トリのTOTOなんで問題ナシ。


今回のイベントは「2004年、最初で最後の夏フェス」という位置づけで、
仕事抜きの個人的な楽しみと捉えていたので、ちゃんとチケットを買って入るつもりだった。


それで、息を切らしながら15:30過ぎに会場に着くと当日券売り場が閉鎖されている・・・
でも、どうやらまだ入れるぽかったんで、一息ついてチケットを買おうとしていると、
見知らぬおばちゃんに「今から入るの?」って声をかけられた。
で、「ええ、そうですけど・・・」って返事をしたら、
なんと「私たち、もう帰るからこれ良かったら・・・」と、
おばさんの娘さんがチケットを譲ってくれた。しかもタダで・・・


まさに夢のような出来事。全然知らない人なのになんて親切なんだ(涙涙)。
本当にありがとうございます。感謝してもしきれません。
なんか普段の行いは悪いのにこんないいことがあると、
あれこれいろんなことを反省してしまうな。ホンマにすんません。


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そんなわけで、会場に入る。
駅周辺は恐ろしいほど人気がなかったけど、会場はいい感じの入り。
ただし、広いものの開放感はないので、あまりお祭りといったムードはない。
とりあえず、ジャズ・フェスであんだけ入ったら成功だろう。


譲ってもらった席は中央のやや後ろ。通路に面したブロックの一番前なのでけっこう良い感じで観られる。
ちょうどステージではREEL PEOPLEが演奏中。
ローズを弾くMIKE PATTOを中心に、シンセ+トランペット、ベース、ギター、
ヴォーカルが黒人のお姉ちゃん2人、といったラインナップで、ローズの音色が実に心地よい。


リズム隊もかなりいいグルーヴを出していて、とくにドラムがいいし、
ヴォーカルの2人も声量、歌唱力ともに問題なし。
最近は「なんちゃってクラブ・ジャズ」も多いんだけど、
リール・ピープルに関しては、まったくそんな心配はいらないみたい。


ところが、客のノリが著しく悪いんだな、これが。
揺れながら観たいサウンドなのに、みんなジッと座ったまま。
でも、曲が終わると拍手はある。素晴らしいドラム・ソロではちゃんと歓声が沸く。ヘンな感じ。
会場にクラブ・ジャズが好きな人はほとんどいなかったんだろうな。


前々日に渋谷でやった単独公演は観に行ってないけど、
KYOTO JAZZ MASSIVEも出たということなので、その時の客はみんな踊っていたはず。
だから、あまりの温度差にメンバーは驚いたのでは?


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そして、休憩をはさんで、お待ちかねのTOTO
ジャム・バンドならいざしらず、ジャズ・フェスに出演して普通に持ち曲を演奏しているだけなのに、
あまり違和感のないロック・バンドって珍しいと思う。


例えば、これがジャーニーだったら浮きまくりだったろうけど、
TOTOなら、ジャズ・フェスでどんなにロックしてもOKになってしまう。
そういう意味では、まさにワン&オンリーのバンド。
今回はジャズに通ずる曲がメインなのかと思いきや、
最近のヨーロッパ・ツアーのセットリストの短縮版といった選曲だった。


いきなし、「Only The Children」ではじまり、次が「Pamela」!!
ジョセフ・ウィリアムス時代のライブを観たことがなく、
『The Seventh One』を無人島に持っていく予定の僕としては、
もう涙・涙のセットリストですよ。最初は言葉にならずに「うお〜」って呻いてた。


Only The Children
Pamela
Girl Goodbye
Africa
David Paich Solo
Better World Part I,II & III
Medley(ANGEL DON'T CRY〜STOP LOVING YOU〜
     DAVE'S GONE SKIING〜THESE CHAINS〜MUSHANGA)
SIMON PHILLIPS DRUM SOLO〜GYPSY TRAIN
Rosanna


「Angel Don't Cry」とか「These Chains」とか「Gypsy Train」とか
短いセットながら、一度生で聴いてみたかった曲が多かった。
ジャズ・フェスってことで、
マイルスと演った「Don't Stop Me Now」は絶対やるだろうな、と思ってたら、
デイヴィッド・ペイチがソロのパートで弾いてくれた。
ただ、いわゆるヒット曲が「Africa」と「Rosanna」だけというのは、
TOTOをよく知らない人にとっては辛かったかもね・・・


でも、残念ながら、実はそんなことは関係なしに全然ノれない消化不良なライヴだったんだよね。
その原因は、とにかく会場の音響悪すぎ!!この一言に尽きる。


リール・ピープルの時は「音あんまよくないなあ」ぐらいだった音響が、
TOTOの時には、この世のものとは思えない酷い状態になった。
ヴォーカルがほとんど聞こえない。ベースとバスドラが何をやってるのかまったくわかんない。
イントロのリフが聴き取れないから、
「Girl Goodbye」や「Angel Don't Cry」が始まっても、途中までなんの曲だか気づかない。
サイアクとはまさにこのこと。


セットリストの中で一番ロックな「Gypsy Train」が、シンプルな構成ゆえかまだマシな音だった。
だから、ベスト・パフォーマンスはとりあえず「Gypsy Train」。


夜の部の時に、BSで放送された「Africa」を会場のモニターで観たら、そっちの方が全然良かったね。
テレビ観て初めてベースのフレーズとかが聴き取れて、
「あ、こんなことやってたんだ!」って思いましたよ。
会場に行くより、テレビ中継の方がマシなライヴって一体なによ?


主催者は何考えてあの会場にしたんだと、もっとマトモな機材を使えなかったのかと、
もっとリハーサルを入念に出来なかったのかと・・・・もう呆れてものも言えない。
アンケートを出さずに帰ってきて、こんなに後悔したライヴはめずらしい。
用紙一面に文句たれてくれば良かった。


音響さえマトモならと思うと・・・・本当に残念だ。